zatubunsya’s blog

アラフォーオヤジが何か考えたことを考えたままに書き連ねさせていただいております。

「渋谷大古本市」訪問記

昨日、8月14日は「第28回 東急東横店 渋谷大古本市」の最終日……ということで、行ってきました。
一昔前はこういった「デパートの催事場を使った古本市」というものがそれなりの頻度で開催されていた記憶がありますが、最近はちょっと減ってきている気がします。
具体的に数えてみたわけではなく、私の印象ですが。

そんな古本市の中でも、この「渋谷大古本市」は東京・大阪の古書店18店舗が集まり、出品数も約10万冊というなかなか大規模のものです。
出不精の私ですが、最終日、しかも平日であればそれほど混雑はしないだろうと考えて出かけることに。
まあ、世間一般には「お盆休み」で休日な人も多いようですが、そんなもの関係ない生活が長くなった私はそれをすっかり失念していたわけです。

幸いなことに、それほど来客も多くなく、じっくりと各棚を見て回ることができました。
人が多ければ多いでブログのネタになったのかもしれませんが、ネタになるよりゆっくり古本を眺められた方が嬉しいです。

とは言っても、待ち受けるのは約10万冊の古本たち。
あまりゆっくりと見ていては時間がいくらあっても足りませんし、少しでも興味がある本は欲しくなってしまう性質なので、お金も足りません。

こういう時に、店舗ごとに棚が決まっている古本市というのは便利です。
各書店、それぞれに得意分野、専門分野というものがあります。
ざっと棚を眺めて、欲しい本が多そうだったらじっくり、それほどでもなさそうだったらあっさり見ていく、という判断ができます。
興味なさそうな棚に思わぬ本が転がっている、という罠も時々ありますが……。

というわけで約2時間、書棚が林立する会場を見て回って私が購入した本がこれらです。

『栃若一代』 著・小中陽太郎 発行・読売新聞社(昭和55年1月10日 第1刷)
『大相撲意外史』 著・小島貞二 発行・千人社 (昭和55年1月20日
『ゴング10月号増刊 大相撲はんどぶっく 横綱』 発行・日本スポーツ出版社 (昭和54年10月15日)
横綱物語』 著・能見正比古 発行・講談社 (昭和50年11月20日 第1刷)
『花田家三代の謎』 著・由比三次 発行・ぴいぷる社 (1997年1月21日 第1刷)
『私のフンドシ人生』 著・小島貞二 (平成17年6月24日)
『昭和十一年の女 阿部定』 著・栗津潔・井伊多郎・穂坂久仁雄 発行・田畑書店 (1977年1月5日 第2刷)

以上7冊、小計4千100円でした。

今回は、相撲の本に的を絞ってみました。
中に一冊だけ「阿部定」の本が混ざっていますが……読みたくなったので仕方ありません。

なかなか古めの本が多く手に入り、かなり嬉しいです。
中でも『大相撲はんどぶっく 横綱』は地味に嬉しいです。
単行本と違い、こういったムック本的な類は意外と手に入りにくいので。

あと、『私のフンドシ人生』も。
これはいわゆる「饅頭本」というものです。
葬式や法事の時などに、個人の業績を偲ぶために作成される本で、葬式饅頭の代わりに配られるということから「饅頭本」と呼ばれます。

小島貞二氏は相撲やプロレス、演芸を中心に数々の著作を遺している方で、この『私のフンドシ人生』は氏の三回忌に配られたものとのこと。
氏の著作は私も数多く読んできましたので、それらを眺めながら読んでみたいと思います。

それにしても、会場がほぼ老人ばかりだったのが気にかかります。
こういう古本市には、やはり若い人はあまり興味がないのでしょうか。
もしそうだとするなら、今後ますます古本市の開催は少なくなっていってしまうのでしょうか。

時代の流れかもしれませんが、それはそれで寂しいな、と思います……。