「どうしても会社に行かなくてはならない」と思う思考の不思議
白鵬、初日負けて二日目から休場か……。
右手小指の骨折、それじゃ相手のまわしを取るのも大変だろうし、仕方ないですね。
と言うか、もう34歳。
普通に引退しててもおかしくない年齢でもあるし、無理はできないだろうし。
11月が進退を賭ける場所になるのかな……。
本人がどう思っているのか次第だろうけど。
白鵬のことも気になりますが、それ以上に気になったのが台風が二日目の取組に影響しなかったか、という点です。
国技館近辺に相撲部屋が集中していた時代と違い、今は各地に相撲部屋が分散している状態。
電車で国技館まで通う力士も多いですから。
ちなみに調べてみたところ、取組開始は予定より30分遅らせ、午前9時10分開始。
それでも間に合わなかった(電車の運行事情を考えれば仕方がないですが)序の口・序二段力士の取組は、順番を後ろに回すことで対応したそうです。
台風のせいで不戦敗なんて、さすがに泣くに泣けないでしょうからねぇ。
そんな感じで月曜朝の通勤に多大な影響をもたらした今回の台風。
駅に入るにも一苦労、延々と並ぶ長蛇の列。
電車に乗ったら乗ったでギュウギュウ詰めの満員状態、そして電車はなかなか進まず……。
それでも会社に行こうと文句も言わず頑張る人たち。
私のように「混んでるなら行くのやめよう」と自分で決められる人間には、やろうと思ってもできない、というかやろうとも思わないことができるのですから、ちょっと尊敬します。
もちろん、医療関係やライフライン関係など、どうしても出社しなければならないという人もいるでしょう。
だから「こんな時は会社に行かなければいいのに」などと簡単には言えません。
「休める人は休めばいいのに」と思うくらいですかね。
今の時代、こういう状況で「絶対に出社しろ!」なんて言ってくる会社って存在してるんでしょうか?
そんな指示を出したことがバレたら、ネット上で大炎上しそうな気がするので常識ある会社ならそんなこと言わないと思うのですが。
でも実際、ゼロではないのでしょうね。
そんな指示を出す会社には、最初から常識なんてないでしょうし。
そして、その指示に従わざるを得ない人は、「そういう指示が出た」ということをネット上で訴えることもしないでしょうし。
ネットに流したことが会社に知られたら、より大問題になるでしょうから。
その結果、そういった問題企業は世間の表に出てくることはない、と。
なんだかな、という気持ちです。
会社がこういった状況で出す指示としては、「状況を見て出社を決めてください」でしょうか。
しかし、その指示を聞いて「じゃあ休んでもいいや」と思える会社員も少ないかもしれません。
丸一日電車が動かないという「状況」なら休めるかもしれませんが、電車が動いている「状況」=出社できる「状況」、ならばどんなに大変でも出社しなきゃ!と考える人の方が多いように思います。
でも、ですね。
そんな「絶対に出社しなければならない」という人って、そんなにも多くはないと思うんですよ。
もちろん、やらなければならない仕事は誰にだってあるでしょう。
仕事がまったくないのに雇い続け、給料を出してくれる会社などというものは存在しません。
やらなければならない仕事があるのは当たり前、でもその仕事はどうしてもその日、出社しなければならない仕事か?と考えれば、実はそうでもないことが多いのです。
それでも出社しなければ、と考えてしまう人にとっては、仕事の内容以上に「出社する」という事実が会社員としての存在価値になってしまっているのかもしれません。
それが悪いことだ、とは思いませんが、ちょっとモヤモヤしたものは感じます。
いっそのこと会社から「出社厳禁」という指示を出すべき、という意見もあるかもしれませんが、そこまで会社の判断に依存しなければならないというのも情けなくないでしょうか。
会社員が自分の判断で「どうしても出社しなければならないか」を考えて、出社するかを判断する。
そして会社はその判断を尊重して、文句を言ったりしない。
そういう労働環境が完全に形成されれば、天災によって駅が大混雑、という恒例行事も緩和してくれそうなんですが。
いろいろ問題もありそうですし、そういう環境が作られるのも即座に、というわけにはいかないでしょうが、将来的にはそうなってくれるといいですね。