zatubunsya’s blog

アラフォーオヤジが何か考えたことを考えたままに書き連ねさせていただいております。

どうやら「江戸しぐさ」、いまだに教材として取り上げられている様子です

昨日のブログに書いた「水からの伝言」や「江戸しぐさ」といった疑似科学が道徳の教材として使われていた件ですが。

本日、Twitterを通じて、原田実先生から「いまだに小学校で江戸しぐさを教えています」とご教授いただきました。

原田先生と言えばあの「と学会」で「偽史偽書」の研究家として活動し、数々の著作もお書きになった「偽史」の専門家です。

そんな専門家の方からのご指摘、非常にありがたいと共に、自分の物を調べる力が完全に不足していたことを恥ずかしく思う次第です。

 

いや、言い訳になりますけれど、ここまで捏造がバレバレになっている以上、もう教材として使われているはずがないだろう、と思い込んでいたのです。

しかし、もう使われていないどころか、いまだに堂々と道徳の教科書に掲載されている始末でした。

しかも、ガッツリ見開き2Pも使って。

いやー、これは酷いですね。

自分の考えが甘かったことを痛感させられました。

 

しかし、教育関係者はなぜこんなにも頑なに過ちを認めようとしないのか、という私の疑問に、原田先生はこうお答えくださいました。

 

「過ちを認めようとしないというより、学ばないんですよ。だから過ちであることすら気付かない」

 

過ちであることに気付かないのであれば、認めることも反省することもできませんよね。

自分が間違っていることに気付かない、というのも、かなり恥ずかしいことだと思うのですが、それ以上に自分が教材として使う物の内容に関して不勉強である、ということも恥ずかしいことだと思います。

 

しかし、末端の教師なら「江戸しぐさ捏造論」について知らない、というのも「その教師が不勉強だから」でなんとなく納得できるのですが、文部科学省が「江戸しぐさ捏造論」についてまったく知らない、ということがありえるのでしょうか。

教育で「江戸しぐさ」と使うわけでもない、一般人の私ですら聞いたことがあるというのに。

やはり、知っていて知らんぷりをしている、という可能性もあるのでは……。

 

いや、文部科学省が知らないふりをするとしても、現場の教師が「江戸しぐさは嘘である」と知っていれば良いのかもしれません。

嘘だと知って、まだ教材として使うような教師はさすがにいないと思いたいです。

もし嘘でも教材として使うようならば、その教師は教師失格、と言わざるを得ません。

 

お子さんをお持ちのお父さんお母さん、一度お子さんが使っている道徳の教科書をチェックしてみてください。

そして、「江戸しぐさ」が授業で使われていないか、お子さんに確認してみてください。

もしあたかも真実のように「江戸しぐさ」が使われていたとしたら、「嘘を堂々と真実として教えるとは何事だ!」と抗議してやってください。

そのくらいしないと、不勉強な教師は江戸しぐさが捏造だと知ることがないでしょうから。

 

江戸しぐさ捏造問題」にご興味を持たれた方は、原田実先生の著作を一度お読みになってみてください。

・『江戸しぐさの正体』星海社新書

・『江戸しぐさの終焉』星海社新書

この2冊を読めば、いかに「江戸しぐさ」が捏造に塗れているかがわかることでしょう。