zatubunsya’s blog

アラフォーオヤジが何か考えたことを考えたままに書き連ねさせていただいております。

「年功序列」「終身雇用」に不満を抱いていた若者時代

つい最近、焼き鳥屋のカウンターで飲んでいた時のことです。

隣に若者二人連れが座りました。

どうやら昨年春に入社した同期同士で、新年会の帰りでしょうか、すでにかなり飲んでいる様子。

そして二人で改めて乾杯、と飲み始めたのですが……。

 

会社や上司に対する文句が出るわ出るわ。

「給料が安い」「〇〇さんはベテランのくせに、ろくに働かない」「それでいて給料は俺たちより高い」「仕事量ではなく、長年勤めているからと良い給料をもらっているのは納得いかない」……。

 

まあ、言いたいことはわかります。

私も会社勤めしている時は、同じようなことを不満に思っていたこともありました。

好きな仕事でしたし、就業態度とか出社時間とかは自由で、私自身も結構やりたい放題やっていたのでそこまで気にはしていませんでしたが。

 

他のお客さんもそれほどいなかったので、カウンター内で店長さんが時々相手をしていたんですけどね。

「〇〇さんはどう思う?」と急に私の方に話を振ってきまして。

「いや、俺はフリーだから、会社員に対してどう思うも何も、特にないけど」と答えたわけです。

 

そうしたら「フリーでやってるんすか、カッコいいですね」とか「僕も将来、フリーランスでやりたいんすよ」とか、若者たちが結構食いついてきまして。

いやいや、こっちからすれば、安定した仕事とお給料がもらえる会社員はうらやましい部分もあるよ、と。

なにしろ、仕事がなければこっちは収入もないわけですし。

フリーランスという名の無職」みたいな状況を経験したこともある身としては、会社員として働くのがどんなに大変でも「安定」を得られるのは大事だよ、というような話をしたと思います。

 

私も若い頃は、周囲に「給料の年功序列」「終身雇用」に関して不満を漏らす人間が数多くいました。

そういう人間は「会社を離れて、自分で稼ぎたい」と言うことが多かったですが、実際フリーになってもうまくいかず、結局会社員に戻っていった人間もかなりいます。

そうすると「年功序列」「終身雇用」に対して文句を言うこともなくなるんですよね。

一人でやってみて、実際に稼ぐことの難しさ、不安定さに気付くのでしょう。

 

「まあ、いきなり辞めたりしないで、副業とかでちゃんと稼げることがわかってからフリーになっても遅くはないよ、若いんだし」

「でも、ウチの会社、副業禁止なんですよ」

 

私は会社組織から離れてもう長いのでよく知りませんが、いまだに「副業禁止」な会社も多いんですかね。

副業で稼げるような優秀な人材は、結局会社を辞めてしまうという考えなのでしょうか。

でもこのご時世、副業くらい許してもいいような気がするんですけどね。

一人ならまだしも、家族、特に子供ができたりすると、いろいろとお金もかかりますし。

 

まあ、その若者たちの会社も、だんだんと副業に対する要望が社員から増えてきていて、規則を整える動きが出てきているそうなんですが。

今はどの会社も、副業を認める過渡期なんですかね。

 

その後もいろいろと話をして、若者たちより先に焼き鳥屋を出たんですが。

最後に「飲み屋で会社に対する不満、あんまり大声で話さない方がいいよ」とアドバイスだけしておきました。

どこで誰が聞いているかわかりませんし、近くで話を聞いていたお客さんが実はその会社と繋がりを持っていたりしますからね。

変に話が会社に伝わって、トラブルになったりするのは馬鹿馬鹿しいですから。

 

「わかりました、ありがとうございます!」と元気に答えてくれましたが。

大丈夫かな、本当にわかっているのかな……。

そんな心配をしてしまった夜でした。