zatubunsya’s blog

アラフォーオヤジが何か考えたことを考えたままに書き連ねさせていただいております。

オブラートに包むのが苦手なアラフォーオヤジの苦しみ

私は「オブラートに包む」のが苦手です。

比喩的な意味ではありませんよ。

「粉薬をオブラートに包んで飲むのが苦手」なのです。

悪口をオブラートに包みまくって、相手に悪口と気付かせないように告げるのはむしろ得意です。

 

ちょっとした持病みたいなもので、一日三回は数種類の薬を飲まなければならないのですが、その中の一つが粉薬なんですよね。

本当は錠剤かカプセルがいいのですが、どうやらそのお薬は粉薬しかないみたいでして。

 

お医者さんに相談してみたら「カプセルに入れ直して飲むって方法もあるけど」と教えてくれたのですが、それなりの量がある粉薬をカプセルに入れ直すって……想像しただけでも面倒くさいです。

毎回毎回、粉薬をカプセルに入れ直す作業を何回も繰り返すとか、苦痛以外の何者でもありません。

私は不器用なので、絶対こぼす自信もありますし。

何より、薬代に加えてカプセル代も必要になってしまっては、ただでさえ寒い懐事情がさらに悪化してしまいます。

極寒の地シベリアです。

 

そんなことをお医者さんに切々と訴えました。

冤罪なのにお白洲に引き出されて、今にも打首獄門が決まりそうな町人なみに訴えた結果、告げられたのが「じゃあオブラートじゃない?」。

 

もうね、その時の私の心は「はいはい、出ましたねオブラート」ですよ。

子供の頃に何度か挑戦してみましたが、一度もうまくいったことがないんですよ。

そんな私に対して「オブラート」を提示されても「その手があったか!」にはならないんですよ。

 

でもまあ、文句ばかり言っていても始まりません。

ひょっとしたら大人になった今、やたらと粉薬をオブラートに包む技術が向上しているという可能性もゼロではありませんし。

何よりも安い(物によるとは思いますけど)ので、挑戦してみる価値はあるだろう、と。

 

そんな感じで、試してみたんですけどね。

まったくうまくいきませんでした。

まったく、うまく、いきませんでしたよ。

 

まず、オブラートの上に粉薬を出して、包むのが難しかったのです。

包もうとすると、こぼれるんですよ。

上手くできる人には信じられないかもしれませんが、そのくらい不器用なんですよ、私は。

 

そして焦っているうちに、手汗でオブラートが溶けますよね。

穴が空いたり、手にくっついたり。

そうすると粉薬がさらにこぼれるんですよ。

もう大惨事ですよ。

 

なんとか包めた分を、口に入れますよね。

できるだけ口の奥に入れようと思うんですが、オブラートのカサカサ感がなんかひっかかって、ワタワタしているうちに口の中で溶けたりするんですよ。

そうすると溶けたところから口の中に粉薬が漏れ出てくるんですよ。

もう地獄ですよ。

 

そんなわけで私は早々にオブラートを諦めました。

今は結局、できるだけ口の奥に粉薬を入れて、できるだけ口の中に薬が広がらないように多めの水で一気に流し込む、という手段を取っています。

超単純な方法です。

今まで「カプセル」だの「オブラート」だの言っていたのは何だったのか、と思えるほどごく普通の方法です。

無駄な時間を過ごした気分です。

 

その後いろいろと調べてみたところ、「薬を包みやすいカップ状のオブラート」とか「ゼリーで粉薬を包み込む服薬ゼリー」とかもある、ということを知ったのですが。

もういいや、という感じです。

これからも普通に飲みます。

時々失敗して苦しみますが、それはそれで諦めます。

 

しかし、もう粉薬と付き合って数年は経つのに、いまだに上手く飲めないという自分の不器用さがちょっと恐ろしいくらいです。

「嫌だ嫌だ」と思っているから、上手くいかないのかもしれません。

しばらく「好きな食べ物は、粉薬です!」くらいの気持ちで生きてみようかと思います。

そうすれば、いつか「粉薬マスター」と呼ばれるくらいの人間になれると信じて。

 

しかし、あんまり「クスリ、クスリ」と言っていると、ヤバい奴みたいですね。

ご時世的に。