ここ数年のクリスマスには「ブラックサンタ」というものが囁かれているらしい
今日はクリスマスですね。
正直、昨夜スーパーに買い出しに行くまで昨日がクリスマスイブだということにすら気付いていませんでした。
毎日日付や曜日などあまり関係なく、目の前の仕事を淡々とこなしている弊害と言えましょう。
あと、かなり前からクリスマスの雰囲気が街中に溢れていすぎて、改めて意識していなかった弊害、とも言えるかもしれません。
しかし、せっかくのクリスマスですから、なんかそれっぽいブログを書くのもありかな、と思いまして。
そこで思い出したのが「ブラックサンタ」の存在です。
「ブラックサンダー」ではありません、「ブラックサンタ」です。
「ブラックサンタ」とは何かと言いますと。
クリスマスに悪い子のところにやってきて、お仕置きをしていく存在とのことです。
悪い子にはジャガイモや石炭をプレゼントし、さらに悪い子には豚の臓物をベッドにぶちまけ、さらにさらに悪い子は袋に詰めて連れ去ってしまうそうです。
正直に言って、お仕置きの域を超えていると思います。
このブラックサンタ、最初聞いた時は「どうせどっかの広告代理店が流行らせようと思って作った存在だろ」と思っていました。
しかし調べてみると、日本発ではなくドイツを中心に広まっている伝承、とのことでした。
まあ考えてみればこのブラックサンタ、とても商売に結び付くような存在ではありませんしね。
日本の広告代理店の方々、疑ってすみませんでした。
でも、あなたたちならそのくらいのことはやりかねないと、正直思っていたもので(まったく謝るつもりがない言い訳)。
このブラックサンタですが、元はドイツの伝承における「聖ニコラウス」、つまりサンタクロースの従者である「クネヒト・ループレヒト」という存在とのこと。
良い子にプレゼントをくれるのがサンタクロースですから、その対比としてブラックサンタと呼ばれるようになったらしいです。
日本ではサンタクロースの存在しか語られていなかったので、私は昔から「良い子はプレゼントをもらえるけれど、悪い子には何も起こらないのかしら」と疑問に思っていましたが、ドイツではちゃんと悪い子には悪いことが起こる、という教育がされていた、と考えることができるわけですね。
うん、こんな迷惑な存在がやってくるのでしたら、良い子にならざるを得ませんから。
良い子にはメリットが、悪い子にはデメリットがあると教える、教育として正しい姿だ、と言えましょう。
で、このブラックサンタの存在を知って思い出した日本の伝統芸能があります。
そう、秋田県男鹿半島周辺で行われてきた伝統行事「なまはげ」の存在です。
「泣ぐ子はいねがー!」のセリフでおなじみですね。
もしくは秋田県で活躍するローカルヒーロー「超神ネイガー」の元ネタでもあります。
この説明で「ああ、あの!」と思ってくれる方は少ないかもしれませんが。
なまはげは、クリスマスでこそありませんが、冬にやってきて怠け者をお仕置きする怖い来訪神です。
悪い子はなまはげにお仕置きされるのです。
どうでしょう、ブラックサンタと共通点がある、と思えないでしょうか。
むしろなまはげは子供だけでなく、怠け者の大人もお仕置きの対象としていることを考えると、ブラックサンタよりも怖い存在かもしれません。
じゃがいもや石炭すらくれず、ひたすら脅してくるだけですし。
……あれ、そう考えると、ブラックサンタよりなまはげの方が恐ろしい存在なのではないか、という気もしてきました。
なまはげ、ヤバい。
活動範囲が秋田県周辺に限定されている、というところが残念な部分でしょうか。
ともかく、ブラックサンタもなまはげも恐ろしい存在、ということに変わりはないかもしれません。
悪い子の教育にお困りのお父さんお母さん、「悪い子のところにはブラックサンタ及びなまはげが来るよ!」と脅してみるのも一つの手段かもしれません。
「何それ?」と聞かれてしまう可能性もありますが、その時はちゃんと説明してあげてください。
怖がるかどうかは別にして、「世の中には面白いものもいるんだな」と興味を持ってくれれば、それはそれで一つの教育として成り立つかもしれませんしね。