zatubunsya’s blog

アラフォーオヤジが何か考えたことを考えたままに書き連ねさせていただいております。

「あおり運転暴行事件」加害女性デマについて思うこと

茨城県常磐自動車道で発生した「あおり運転暴行事件」で、加害者男性の車に同乗していた女性についてのデマが8月17日よりネット上で流れておりました。
会社社長の女性(ここではあえて名前を挙げることはしません)は、ある日突然「悪質事件の加害者」としてネット上に本名や写真をアップされ、本人のまったく知らないところで多数の人間から誹謗中傷を受ける立場となってしまったのです。
TwitterやInstagramに悪意あるコメントが溢れ、会社の電話も鳴り止まず業務に支障をきたすほどであった、と言います。

幸いにも本来の同乗女性が既に逮捕されたため、この情報がデマである、という事実が広まっていますが、デマの対象となった女性はデマを広めた人間に対して法的措置を検討している、とのこと。

私がこの話を知った時は、すでに女性の会社のHPに「流れている情報はデマである」という一文が記載され、そのこと自体もニュースになっていましたので、私自身はこの情報の真偽を疑うことができました。
Twitterで誤情報を広めていたユーザーも、書き込んだ情報を削除したり謝罪の書き込みをしたりする一方、いまだにデマが事実として書き込まれたままになっているユーザーもいます。

なぜこの女性が「同乗していた女性だ」というデマが発生してしまったのでしょうか。
疑問に思ってちょっと調べてみたところ、

・男性のInstagramをフォローしていた
・Instagramでアップしていた本人の画像で身に着けていた帽子や衣服が、本来の同乗女性の服装と似ていた
・本来の同乗女性と顔立ちがなんとなく似ていた

これだけの根拠でしかなかったようです。

根拠が薄弱であるためか、この情報がデマだと確定する以前からTwitter上には
「デマではないのか」
「もし確定情報じゃなかったら大問題だ」
などの書き込みも多く見られました。
それにも関わらず、大勢の人間が間違った情報を「確定情報だ!」として広めてしまうのですから、恐ろしいとしか言いようがありません。

会社のHPに「デマである」という一文が記載されてからも
「事実と異なる、という言い方は怪しい」
「本当に違うのだったら『私は同乗していた女性ではありません』と書くはず」
のような言い方で、引き続きデマの拡散を行っていたユーザーも目にしました。
人間、一度信じてしまった情報を「誤りだった」と認められない心理が働いてしまうのでしょうか。

「ネット上の情報を鵜呑みにしない」などという言葉は誰もが知っていると思います。
私がいまさら結論としてこの言葉を述べる必要はないでしょう。
ただ、私がこの情報を知ったのは「否定的な意見も多く見られる」というタイミングだったために信じずにいられただけで、タイミングが悪ければそのまま信じてしまっていたかもしれません。

私もまだブログ、Twitterを始めたばかりで、ネット上の情報の取扱いについて不慣れな点が多いです。
そんな自分に対する今後の戒めのためにも、この件についてちょっと書いておきたかったのです。

ただ、もし確定情報だとしても、容疑者の名前や画像をネット上で広めるような行動は今後も取りたくないな、と思いました。
調べている間にデマ拡散の書き込みを多数見ましたが、なかなか悪意に溢れた酷いものばかりでした。
他人に対するむき出しの悪意をさらけ出すことは、あまり格好の良いものではないな、としみじみ感じましたので。